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新聞記事「芸術村 県民のニーズ高い」

 秋吉台国際芸術村の存続を要望する署名簿が県知事らに提出されたという新聞記事は先月17日の本ブログで紹介しました。
 今日の『朝日新聞』に、なぜ芸術村の存続が必要であるか、芸術家や県民にとって芸術村が存在する意義と価値は何か、などについて、署名活動の中心になった元県職員で芸術村の副村長も務めた上原久生さんにインタビューした記事が出ていたので紹介します。

『朝日新聞』令和2年(2020)2月2日付け
朝日新聞r2年2月
(上記記事の本文を以下に載せます)

 県が行財政構造改革の一環として進める12の県有施設の見直しで、廃止や譲渡の対象施設の一つとなった「秋吉台国際芸術村」(美祢市)。国内外のアーティストの卵が滞在しながら創作に取り組む施設だ。この芸術村の存続を求めて署名活動に取り組んだ元県職員の上原久生さん(70)に、施設の必要性を聞いた。

 ――県が検討している秋吉台国際芸術村の廃止や譲渡についてどう感じますか。
 「芸術文化の支援行政をやるからには息の長い政策が必要です。芸術村は1998年オープン。やや唐突な印象を受けました。言葉は少し過ぎるかもしれませんが、無責任ではないかと思います」

 ――芸術村の価値はどんなところにありますか。
 「ホール、ギャラリー、セミナールームと総合的に様々な施設を備えています。特に宿泊施設を併設しているのは、全国的にも例がなく、『創作に集中できる』と海外の芸術家からの評価も非常に高い。芸術村の副村長をしていたころ、財政要求するときにどう価値を伝えていくのか、いつも頭を悩ませていました。芸術の価値は数字やお金では表しづらいもの。財政的な視点だけで芸術村を評価しようとすると、本来の価値を見誤るのではと懸念しています」

 ――昨年10月、存続に向けた署名活動を始め、1万8千筆が集まりました。
 「当初の目標だった5千筆を大きく上回りました。こちらから署名を呼びかけなくても続々と集まり、県内外からの関心の高さを感じました」

 ――県は見直しの対象の理由に、利用率や県民ニーズの低下を挙げています。
 「1万8千という数字のうち、県内が1万5500、県外が2500でした。この数字がニーズの高さを示していると思います。芸術村は現代音楽の創作拠点。音楽家を招いたセミナーを春や夏に定期的に開催していますが、セミナー形式だから参加者は音大生や地域住民が各回とも数十人ずつ。著名なアーティストを呼んで、数千人を収容できる県内のほかの音楽ホールとは性質が異なります。イベント一つひとつの人数は少ないですが、芸術村は必要と多くの人が思っているからこそ、これだけの署名が集まったと考えています」
 「今日の少数派は未来の多数派という言葉は、芸術の世界においても言えることだと思います。評価している人が以上、支援は続けていくべきです」

 ――県は行財政構造改革の必要性を訴えています。元県職員としてどのように見ていますか。
 「税収が落ちているので、お金がないのは事実。財政改革をすること自体はやむを得ないと思います。ですが、何を倹約してどこにお金を使うのかはもっと慎重に考えるべきです。芸術村だけでなく公の施設であれば、民間の支援を得て存続させることも一つの手。廃止や譲渡だけでなく、外部の有識者も交えて幅広く手法を模索してほしい」

 ――県は2月にも一定のめどを出すとしています。
 「政策判断をするにあたってはいろんな意見を聞いてほしい。集まった署名はその一つ。生の声を聴いて、芸術村は地域にとっても県民全体にとっても価値のある場所だと理解してほしいです」  (金子和史)
2020-02-02 : 新聞・書籍・TV :
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新聞記事「芸術村存続して」

 昨年(2019年)9月6日付けの新聞の、山口県が多額の管理費を負担している「秋吉台国際芸術村」(美祢市秋芳町)の廃止を検討しているという記事を本ブログで紹介しました。その廃止の動きを受けて、今日の『朝日新聞』県内版に、芸術村の存続を要望する県知事と県議会議長宛ての署名簿が提出されたという記事が出ていたので紹介します。
 署名は私もしましたが、県内だけでなく、県外や外国から目標の3倍以上の1万8千筆余りが寄せられたということで、関心の高さがうかがわれます。芸術村の建物が世界的に著名な建築家による斬新な設計として有名であるし、また種々の芸術・文化活動を発表する場として存在すること自体、美祢市民にとっても誇らしいことです。
 もし廃止されれば、毎年私が楽しみにしている「秋吉台の響きコンサート」など、田舎にいて聴きに行けるクラシックコンサートなどもなくなるでしょう。芸術村は一般的な建物とは違う県民共有の文化施設ですから、ぜひ存続してもらいたいものです。県にとって管理費が大きな負担になっていることは理解できますが、短絡的に廃止を決めるのではなく、存続させるための方策はないものか、広く知恵とアイデアを出し合って検討すべき問題ではないでしょうか。

『朝日新聞』 令和2年(2020)1月17日付け
朝日
(上掲記事の本文を以下に転載)

 県が行財政改革の一環で県有12施設の廃止や市町への譲渡を検討している問題で、元県職員で芸術村の副村長も務めた上原久生さん(70)らが16日、検討施設の一つ、秋吉台国際芸術村(美祢市)の存続を求める1万8262筆の署名を、村岡嗣政知事と県議会の柳居俊学議長宛てに提出した。当初目標の5千筆を3倍超上回った。
 上原さんらは昨年10月中旬から、山口市内に署名用紙を置いたほか、芸術村の利用者やインターネット上でも賛同を呼びかけた。集まった署名の内訳は、県内から約1万5500筆、県外から約2500筆、ドイツやフィンランド、フランスの芸術家からも寄せられたという。
 上原さんは「県内外の多くの人が芸術村の素晴らしさを感じ、存続を願っている。存続に向けて検討してほしい」と訴えた。 
 県文化振興課の松村靖課長は「まだ方針が決まったわけではない。美祢市と意見交換しながら決めていきたい」と話した。県は2月にも、12施設について一定の方向性を出す予定。
(金子和史)
2020-01-17 : 新聞・書籍・TV :
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新聞記事「宗派なりすまし葬儀」

 本日の『朝日新聞』社会面に、「別の宗派なりすまし僧侶が葬儀」という見出しの囲み記事が出ていました。近年はインターネットで格安な葬儀や法事を引き受ける僧侶を派遣する会社がいくつもあるご時世ですから、今後もまた似たようなことが起こりうる事例として紹介します。
 記事によれば、福岡県のある遺族が、葬儀を行うため浄土真宗の僧侶の手配を葬儀会社に依頼した。そして、葬儀は葬儀会社の依頼した僧侶によって執り行われ、お布施も支払った。ところが、それから2年後、葬儀を執り行った僧侶が浄土真宗の僧籍を失っており、寺の所属でないことが発覚した。遺族は厳粛に執り行われるべき葬儀が、なりすましの僧侶によって行われたことで精神的な苦痛を受けたとして、僧侶と葬儀会社を相手取り、約600万円の慰謝料などを求めて福岡地裁に提訴した」というのが事の顛末です。
 ところで、日本の伝統的な仏教宗派は13あるといわれます。私たちの浄土真宗もその中の一つです。その浄土真宗も、もとは一つであったものが、歴史的変遷をへて、いまは本願寺派を始めとする真宗十派に分かれています。そして、例えば浄土真宗本願寺派の僧侶になるには、本願寺派の寺を通して本山に申請し、「得度(とくど)」という儀式を受けて僧侶資格が得られ、本山に登録されて僧籍が認められます。僧籍を持つ者は寺に所属して、衆徒と呼ばれます。
 本記事からは僧侶が僧籍を失って所属寺を離れた以後の事情は明らかではないが、いずれにしても遺族が菩提寺と疎遠であったため寺に直接、葬儀をお願いしないで、葬儀社に僧侶の手配を依頼したことが問題の発端になったといえます。最近は「寺離れ」という言葉が目につくように、普段、寺とは無縁の日常を送っている人が少なくない中、葬儀をお願いできる寺がないため葬儀社やインターネットを介して僧侶の派遣を依頼する人が増えているのでしょう。そうした風潮に寺もどう対処すべきか考えさせられるます。
 
『朝日新聞』 2019年12月14日付け
2019年12月21日jpg
(上記記事の本文を以下に転載)

 別の宗派の僧侶になりすまされて葬儀を執り行われたとして、福岡市の遺族4人が僧侶と葬儀会社を相手取り、慰謝料など計約600万円を求めて福岡地裁に提訴した。「なりすまされた僧侶に導師として読経をされ、多大な精神的苦痛を受けた」と訴えている。第1回口頭弁論が13日にあり、僧侶と葬儀会社側は請求の棄却を求めた。
 訴状によると、2017年5月、福岡県古賀市の女性が亡くなり、古賀市内で通夜、葬儀が営まれた。女性の夫の家は、浄土真宗のある宗派であり、葬儀会社にもその宗派の僧侶の手配を依頼。福岡市内の僧侶が読経した。
 しかし、その僧侶はその宗派の僧籍を失っており、別の宗派の僧侶だった。葬儀の場でも寺の名前を挙げて紹介されたが、その寺と僧侶は関係がなかった。過去に所属していたため、衣を持ち、葬儀の流れもわかっていたという。
 お布施も払っていたが、2年後に、本来遺族が望んでいた宗派の寺から「おわび」として遺族に連絡があり、発覚した。僧侶と葬儀会社は遺族に謝罪したという。遺族側の代理人弁護士は「やり直しがきかないことで、厳粛に執り行われるべきなのに……」と話す。葬儀会社側は「なりすましていたことは知らなかった」などと主張、僧侶側は「追って反論したい」としている。
(角詠之)
2019-12-14 : 新聞・書籍・TV :
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新聞記事 「『仏壇じまい』という選択」

 今日の「朝日新聞」文化欄に掲載された「仏壇じまいという選択」という記事を紹介します。新聞記事の趣旨は、家をたたんだり、引っ越した時に、これまでの仏壇を継承者がいないとか、置く場所がないという理由で「仏壇じまい」を選択する人がいるということです。「仏壇じまい」というと、近年目立って多くなった「墓じまい」ということばを連想させますが、両者の意味合いはいささか異なるように思います。
 仏壇も墓も「じまい」といえば、「終わらせること、処分すること」という意味で共通です。「墓じまい」の場合は、先祖からの墓がいずれ維持管理できなくなるので、まず墓内の遺骨を他所に移し、次に墓石は業者に撤去してもらって、跡は更地にする場合がほとんどです。墓を新しくするために古い墓を処分するという事例はこの田舎ではまずないし、そういう場合を「墓じまい」とは言いません。
 他方、仏壇の場合は、例えば新しい物に買い換えるため、古いのを処分するとか、家の新築や転居によって、これまでの仏壇をサイズの合うものに買い替えて、古いものを処分するとか、家が絶えてしまったので仏壇を処分するというのが一般的です。古い仏壇はどのように処分したらよいか、というご門徒からの相談は昔から普通にありました。
 その場合、仏壇屋さんに引き取ってもらうことが多いですが、それが不可能ならば、寺の方で「お焚き上げ」してあげますよとお答えしています。ただし、記事にある粗大ごみに出すというようなことは、当地の回収業者が引き取らないでしょうし、聞いたこともありません。また、終活の一つとして生前に仏壇を処分したいというような話は、私の知る限りではありません。
 近年は核家族化や宗教心の希薄化のせいか、先祖が護持してきた仏壇が安置されている意味がわからない人とか、身内の者が亡くなっても仏壇を置く場所がないとか、仏壇なんて必要ないと考える人も少なくないでしょう。そもそも仏壇とは何か、仏壇の持つ意味とは、浄土真宗の仏壇がなぜ金箔で装飾した「金仏壇」になっているのか、などを私たち僧侶は説く必要があるのでしょう。

『朝日新聞』 令和元年11月7日付け
朝日11月7日
(上掲記事の本文を以下に転載)

 実家をたたむ時や引っ越しの時に悩むのが仏壇の扱い。毎日、手を合わせる人がいる一方、継承者がいない、置く場所がないという理由で「仏壇じまい」を選択する人もいます。住宅事情やライフスタイルが変化した今、故人と向き合う形は多様になっているようです。(才本淳子)
 京都市右京区の清凉寺。9月29日、境内に仏壇や位牌、仏像など約70点が並んだ。京都府仏具協同組合商部青年会が開いた「仏壇供養会」。本堂での法要後、境内でおたきあげがあり、参加者らが手を合わせて見守った。
 東京都の黒川いくみさん(70)は義理の祖父が戦前に購入し、受け継いできた京仏壇に手を合わせた。マンションで暮らすようになり、約10年前から倉庫で保管。長男に子どもがいないこともあり、仏像だけを残して小さな仏壇に買い替えた。購入した京都の仏壇店に引き取ってもらい、供養会に駆けつけたという。「苦渋の決断だった。先祖がずっと手を合わせてきたものなので、最後はきちんと供養し感謝したかった」
 京都市の女性(65)は夫の仏壇と位牌を持ち込んだ。「26年間リビングに置いて、毎日手を合わせてきた。でも娘2人が嫁ぎ、嫁ぎ先にも仏壇がある。私が元気なうちに『仏壇じまい』をしたかった」と話した。
 同組合の加茂定治理事(73)によると、景気がよかった1990年代初頭までは、マイホームを建てた人の新規購入や、大きなものへの買い替えが多かった。しかし現在は、実家の処分や引っ越しなどの際に手放す人が多いという。加茂理事は「終活などで継承者がいないことを心配して、仏壇をしまわれる方も目立つ」。
 買い替えも、小型のものが選ばれる傾向にある。デザインは漆や金箔で装飾した派手なものではなく、木目を生かして家具のように違和感なく置けるものや、白い「家具調仏壇」なども人気という。
 こうした状況もあって仏壇・仏具の市場は縮小傾向にある。経済産業省の商業統計によると、宗教用具の販売額は、1994年で約3669億円だったが、2014年は約1639億円と20年で半分以下になっている。

 仏壇や位牌の処分はどうすればいいのか。
 葬儀事業を運営する「ユニクエスト」(大阪市)によると、まず仏壇に納めている位牌や仏像の閉眼法要(宗派により呼び方は異なる)を行うことが多い。故人の魂をおさめる役目を終えさせる法要だ。その後は粗大ごみとして出せばいいが、「心理的に抵抗がある人が多い」(同社)。法要から引き取りまで引き受ける寺や仏具店もあり、相談するのも手だ。
 同社で仏壇じまいに詳しい西山泰広課長は「処分してから『捨てないでほしかった』などとトラブルになることもあるので、親族の同意を得ることも重要」と話す。
 仏壇がなくなっても、故人とのつながりを持ちたいと考える人も多い。
 5年前に仏壇じまいをした堺市の野口加代子さん(70)は、本棚に飾った写真に「お父さん、お母さんおはよう」とあいさつするのが日課だ。父親の十三回忌を終えてから、位牌を寺で永代供養にし、作りつけの仏壇があった兵庫県の実家も墓地も更地にした。父親と生前に仏壇や墓地の扱いを話し合っていたので迷いがなかったという。「私も年をとれば実家に通うことができなくなるかもしれない。心の整理もできた」
 手元供養品メーカー「インブルームス」(静岡市)が2013年に実施したインターネット調査(2人以上世帯に暮らす全国30~60代男女600人が対象)では、仏壇を持っていない世帯が約6割。マンションなどの集合住宅に住む人では約8割に上った。
 同社は、遺骨の一部を手元に置ける小さな骨つぼや、少量の遺髪や遺骨をペンダントトップに納めることができるジュエリーなども取り扱う。担当者は「心の支えとして何かを手元に残したいと考える人も多い。ライフスタイルや価値観に合わせた祈りの選択肢を増やしたい」と言う。
 
 死生観や葬送のあり方に詳しいシニア生活文化研究所の小谷みどり所長の話 仏壇は本来、ご本尊を安置する場所だった。しかし、江戸時代に先祖の位牌も安置することが広まり、故人や祖先を弔う場にもなった。亡くなっても自分を見守ってくれているという感覚は多くの人が持ち、その気持ちが生きる原動力にもつながる。
 死者を弔う方法や空間は墓や仏壇のほか、写真や手元供養など多様になっている。死者と対峙する空間や対象物は、人それぞれであっていい。
2019-11-07 : 新聞・書籍・TV :
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新聞記事「芸術村、県が廃止検討」

 美祢市秋芳町にある「秋吉台国際芸術村」(以下、芸術村)が廃止の危機に立たされているという記事が、今日の『朝日新聞』県内版に大きく掲載されていました。私は今から2年近く前の2017年(平成29)11月、芸術村で開催された「石村勝宣絵画展」の開催実行委員会のメンバーとして関わったので、芸術村について多少は知っているつもりです。この絵画展については、本ブログで何度か紹介したので、以下の記事を参照してください(記事
 今日の新聞記事によれば、財政難の山口県が年間1億数千万円もの管理費を負担できないので、施設を廃止するか、美祢市に譲渡したいという意向を県が市に伝えたそうです。譲渡すると言われても、県内で最も財政規模の小さい美祢市が受け入れる余裕はとてもないということのようです。
 芸術村は周囲を緑豊かな自然に囲まれている素敵な所です。だが、デメリットとしてアクセスがたいへん悪いことや、歩いていける近所に買い物や食事をするような店がまったくない不便さが指摘できます。しかも交通手段として車がなければ行き来ができないので、施設の利用がはかばかしくないのも当然だろうと思います。日本の代表的な建築家である磯崎新氏が設計した建物ですから、建物自体は斬新なデザインで、しかも築20年ばかりのまだ新しい施設ですから、何らかの方法で今後とも活用されるよう願っています。

『朝日新聞』 2019(令和元年)9月6日付け
修正朝日R元年
(上掲記事の本文を以下に転載)

 美祢市にある県の施設「秋吉台国際芸術村」について、県が廃止か、美祢市への譲渡を検討している。国内外のアーティストの卵が滞在しながら創作に取り組む施設で、建築家の磯崎新さんが手がけた。開設からわずか20年あまり。県は利用率の低迷や維持費の高騰を理由にするが、美祢市側は「突然降ってわいた話」と反発している。
 5日にあった美祢市議会9月定例会の一般質問。西岡晃市長は、県の平屋隆之・総務部長が8月26日に美祢市役所を訪ね、西岡市長に芸術村を廃止するか、市に譲渡するかの検討を進めていることを伝えられたと答弁した。県は同時に、美祢市内にある秋吉台青少年自然の家の廃止も検討している。
 芸術村は建築家の磯崎新さんが設計し、県が67億円を投じて1998年8月にオープンした。県は2006年度から指定管理制度を採用。現在は村岡嗣政知事が理事長を務める県の外郭団体「山口きらめき財団」が管理・運営している。土地を美祢市が、建物を県が所有し、今年度は県が1億6027万円、美祢市が2817万円の指定管理料を支払っている。
 芸術村によると、直近10年の施設の利用率は横ばいが続く。ホールなどを備える本館棟は年間50~60%台、宿泊棟は20~30%台にとどまる。
 廃止検討の理由について、県幹部の1人は「県の財政が厳しい中、年1億円以上の管理料を払い続けるのは難しい」と説明する。開設から20年が過ぎ、宿泊棟のエアコンが故障したり、大規模設備の更新時期が近づいたりと、修繕費の高騰も見込まれている。「利用者の増加が見通せず、利用率も50~60%台で推移。これ以上お金をかけられない」と話す。「20年経ったが、当初のコンセプトのような施設になり得なかった」。県は来年2月にも存廃を最終決定する方針だ。
 一方、西岡市長は5日、朝日新聞の取材に対して「突然降ってわいた話。維持にお金がかかる時期を迎えたことは理解できるが、芸術村の将来像について事前の相談もなく、いきなり廃止か譲渡かという二択を迫られても困る。県主導で利活用策を考えてほしい」と話した。その上で、「県が持てないものは美祢市が維持管理できるわけがない」と、譲渡は受けられないとの考えを示した。(伊藤宏樹、金子和史)
     
 秋吉台国際芸術村は、県や地元の旧秋芳町が現代音楽の拠点に位置づけ、建設計画を進めた。アーティストの卵が滞在して創作に没頭する場。県内外から人を呼びこみ、鑑賞したり交流したりする発想が原点だ。音楽家に限らず、美術や映像といった多彩な分野の人が利用している。
 山口市中心部から車で約30分。施設は国内有数のカルスト台地・秋吉台の近くにある。森に囲まれた32万平方メートルの敷地に、300人収容のホールやスタジオなどを備えた地上3階地下1階の本館棟と、最大100人が泊まれる宿泊棟が建つ。
 ホールは客席と舞台が同じ高さのオープンステージで、見上げると天井から自然光が降り注ぐ。2、3階席は秋芳洞内の「百枚皿」がモチーフ。「磯崎さんがこの地域を歩いて構想を練ったんです」と職員。ホールはオペラや室内楽を想定し、満席時の残響時間が2秒に調整されている。
 屋外には、地元産大理石をふんだんに使った野外劇場がある。ひびが入って割れたり、傾いたりした部分が目に付き、最近は使われていないという。
 アーティストが滞在する宿泊棟の2階には、構想を膨らませるためのサロンがある。室内には磯崎さんの作品で、1脚約50万円の「モンローチェア」が並ぶ。高い背もたれの曲線美が特徴だ。1泊の料金は1人1440円(1室3人)~3800円(同1人)。夏休みには県内外の高校の吹奏楽部が合宿に訪れる。自炊用の台所のほか、フレンチやイタリアンを提供するレストランもある。
 「海外のアーティストが長期滞在して創作に取り組むという以外、ほかに主要な利用目的がない施設。県は利用状況だけで存廃を判断せず、活用する道を探れないのか」。職員の1人はぼやいた。
2019-09-06 : 新聞・書籍・TV :
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浄土真宗本願寺派 西音寺 住職  
住所:山口県美祢市大嶺町奥分 2058
電話 0837-52-0415

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