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新聞記事「経営塾 生徒はお坊さん」

 今日の『朝日新聞』経済欄に興味深い記事が掲載されていたので紹介します。記事の見出しは、「経営塾、生徒はお坊さん」、「減る檀家、寺業(じぎょう)計画作り支援」とあります。つまり、この経営塾とは仏教関係の住職やその家族を対象に、お寺の経営戦略、すなわち寺業の立て方を指導し、教授するための「未来の住職塾」といわれるものです。開塾は今から5年前の2012(平成24)年春で、これまでに30近い宗派の20代から60代までの約420人が受講したそうです。この4月から始まる第6期塾は120人余りが新たに受講するということです。
 なぜ、この「住職塾」に多くのお寺の僧侶たちが参加して、自分の寺の現状を分析し、生き残るお寺としての将来計画を立てるノウハウを学んでいるのか、その理由は住職として寺を預かっている私には良く理解できます。全国のコンビニよりも多いといわれる約7万7千ヵ寺の住職の中には、このまま手をこまねいていれば、お寺は衰退の一途をたどり、やがては維持できなくなるであろうという危惧をいだいている人が少なくないからです。
 なによりもそれは核家族化や少子化に加えて、過疎化の進行によって、否応なしにご門徒や檀家さんが減少し、お寺離れが進んでいるからです。それに加えて、葬儀をしない直葬(ちょくそう)の波が都会から地方の田舎まで及び、さらに年忌法要も行わないなど、お寺を維持するための財政基盤が弱体化しています。
 こうした現在のお寺をとりまく厳しい状況を少しでも変えて行くには何をなすべきか、住職塾で学んだことを自坊で実践し、お寺の将来を切り開こうと意欲的に学んでいる住職さんたちが全国にたくさんいることを、この記事から知りました。わが美祢西組のすべての住職さんも同様の危機感をいだいていると思いますが、いざアクションを起こしてお寺を活性化するために、何らかの試みをしているかどうか、まず自らに問いかけねばなりません。

『朝日新聞』平成29年3月22日付け
朝日H29 3 22
(上掲記事の本文を下に転載)

 昨年11月、東京タワーを望む都心の寺で15人ほどの僧侶が一心に電卓をたたいていた。一般社団法人「お寺の未来」が開く「未来の住職塾」の塾生たちだ。
 この日のテーマは「財務」。コンサルティング会社勤務を経て、「お寺の未来」代表理事を務める井出悦郎(37)が講師役だ。架空の寺の財務諸表を元に、自己資本比率や損益分岐点の求め方、資金計画を立てる際の考え方を学んだ。
 「住職塾」はお坊さんたちに経営を指南するユニークな塾だ。塾長で浄土真宗本願寺派の僧侶、松本紹圭(37)と講師の井出がまとめた「住職の教科書」で、寺の経営戦略を練るためにマーケティングや経営分析手法、財務などの知識を1年かけて学んでいく。
 卒業課題は、それぞれの寺が「こうありたい」と願う未来の姿と、実現に必要な具体策をまとめた「寺業計画書」を作ることだ。受講料は約15万円。2012年春の第1期からこれまでに東京や大阪、名古屋、京都などで開催。30近い宗派から住職やその家族ら約420人が参加した。年齢も20代から60代まで幅広い。
 人口減や過疎化で檀家が減り、葬儀や法事は簡素化が進む。お寺の経営基盤は揺らいでいる。税を優遇される宗教法人への目も厳しい。「寺業計画書は寺の羅針盤。実行に移してナンボ」と松本は言う。
 講義の中身は実践的でユニークだ。「財務」の回で井出はディズニーランドを引き合いに出した。お寺は伽藍や墓など固定資産(ハード)と宗教的な供養や儀礼(ソフト)を融合させ、人の生き死にの「物語」について価値を提供している。ディズニーは派手なアトラクション(ハード)とショーや接客サービス(ソフト)を高度にバランスよく融合させてファンタジーを提供。お寺と通ずる面があるという。
 01年に開業した東京ディズニーシーの投資では減価償却が一巡。コスト削減効果もあって、大規模投資に向けた局面に入ったと井出は指摘。「お寺も檀家の寄付に頼るばかりでなく、中長期的な資金計画が重要です」と説いた。
 塾の最終回は塾生が寺業計画を発表する。意見を出し合い、松本らの講評を受けて計画を仕上げる。東京クラスの発表会は1月11日。長野県筑北村から来た曹洞宗碩水寺の竹原昭雄(45)はネット上にバーチャル寺院「願陀無寺(がんだむじ)」を立ち上げ、3~5年後に「聖地」を目指すと話した。
 高齢化率が4割を超す過疎地で住職をする竹原は、檀家たちとの関係づくりに苦心していた。そこで考えたのが、趣味であるガンダムのプラモデルづくりを生かすプラン。ガンプラが縁で寺を訪れる人が増えれば、村もにぎわう。
 「不用ガンプラを送ってもらい、供養したら」と好意的な感想が出た一方、「檀家が離れるのでは」と懸念の声も。竹原は「あくまで人を村に呼び込むツール。村民にも寺という資産をどう活用できるか考えてもらえれば」と話す。
 これからは「ふつうの寺」の時代だ、と松本は言う。仏教界は名刹や古刹、カリスマ的な魅力を持つ一部の「スーパー住職」に支えられてきた。だがこれからの難局を乗り切るにはお寺同士が知恵や情報を交換し、経営スキルを高めることで業界水準を引き上げる発想が不可欠だ、という。
 卒業生たちは宗派や地域を超えたネットワークを築きつつある。井出は言う。「住職塾は悩める寺の駆け込み寺でありたい」
 4月には第6期生、120人超の住職たちが未来図づくりにのぞむ。=敬称略 (佐藤秀男)
2017-03-22 : 新聞・書籍・TV :
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